子宮内膜症の症状と検査・治療方法
かえでレディースクリニック福岡博多
Endometriosis
子宮内膜症は月経がある女性に多くみられる比較的身近な疾患です。月経痛がだんだん強くなっている、原因不明の腰痛が続くなどの症状は子宮内膜症の可能性が考えられます。
子宮内膜症については、早期発見・治療によって症状の軽減や進行の抑制が期待できます。そこで、子宮内膜症の症状や検査・治療方法、セルフチェック項目などを解説します。
子宮内膜症とは
どのような病気?
子宮内膜症とは、子宮内膜またはそれと似たような組織が子宮以外の場所にできる病気です。本来、子宮内膜は子宮の内側にできるものですが、子宮内膜症では卵巣や卵管、骨盤内などに発生します。
子宮以外に発生した子宮内膜は月経で剥がれ落ちますが、正常な子宮内膜とは異なり、体外に排出されません。体内に残った子宮内膜は癒着や炎症の原因となります。これが、激しい月経痛や下腹部痛、不妊などを引き起こします。
子宮内膜症は比較的多くみられる病気で、妊娠可能年齢の女性の約18%にみられるといわれています。しかし、症状を放置すると重症化する場合があるため、早期発見・治療が必要です。
子宮内膜症を放置したらどうなる?
子宮内膜症を放置すると病巣が広がるうえに、癒着や炎症が進行します。その結果、骨盤の周囲まで痛みが広がったり、慢性的な痛みにつながったりするのです。
さらに重症化して卵巣に血液がたまると、「チョコレート嚢胞」ができます。ここまで症状が進行すると、破裂や感染症のリスクが上がったりします。チョコレート嚢胞は稀にがん化する可能性もあるため、放置せずに早い段階で適切な治療を受けましょう。
また、子宮内膜症を放置していると、骨盤内の腸や膀胱など広い範囲に癒着し、便秘や下痢、排便痛や性交痛などの痛みを引き起こすこともあります。不妊の原因にもなるので、子宮内膜症は放置せず、気になる症状がある場合は当クリニックへご相談ください。
子宮内膜症の
4段階のステージ
子宮内膜症は、子宮内膜の癒着や病巣の広がりの程度により、いくつかのステージにわけられます。ここでは、一般的な子宮内膜症の4ステージについて解説します。
| ステージⅠ |
・骨盤内に小さな子宮内膜の組織が散らばっている、ごく初期の状態 ・自覚症状はほとんどなし |
|---|---|
| ステージⅡ |
・癒着はないが、病巣が広がりつつある ・月経痛が重くなったり経血量が増えたりなどの自覚症状あり。 |
| ステージⅢ |
・卵巣や卵管、子宮が周囲との癒着が始まる ・チョコレート嚢胞が大きくなる ・痛みがより強くなる |
| ステージⅣ |
・「ダグラス窩」が閉鎖する ・広範囲に病巣が広がり、臓器同士が癒着してひとかたまりのようになる「凍結骨盤」がみられる ・日常生活に支障をきたすほどの痛みが生じる |
子宮内膜症の
セルフチェック
子宮内膜症は、いくつかの自覚症状がある病気です。子宮内膜症なのでは?と不安な方は、まず以下のリストでセルフチェックをしてみましょう。
- 月経痛(生理痛)がだんだんと強くなっている
- 生理中以外にも腹痛や腰痛がある
- 鎮痛剤が効きにくい、または鎮痛剤を飲む量や回数が増えている
- 経血量が多い、またはレバーのような塊が出る
- 不正出血がある
- 性交の際に痛みを感じる
- 排便時に下腹部痛がある
- 頭痛・吐き気がある
- 頻尿や残尿感がある
- 原因不明の微熱や倦怠感が続いている
上記の項目に当てはまる数が多い場合、子宮内膜症の可能性が高いといえます。子宮内膜症の方のおよそ90%に月経痛があり、約30〜50%は不妊になるという調査結果もあるため、気になる症状がある方、不安を感じる方は、かえでレディースクリニック福岡博多へお早めにご相談ください。
子宮内膜症の検査・治療
かえでレディースクリニック福岡博多では、患者様一人ひとりに寄り添い、適切な検査・治療を行っています。
それぞれの方法についてくわしく紹介します。
子宮内膜症の検査方法
子宮内膜症を診断するには、以下の方法で検査を行います。
問診・内診
月経痛の程度、月経の状態を問診でお伺いし、触診で子宮や卵巣の大きさや位置、可動性などを確認します。
超音波(エコー)検査
特にチョコレート嚢胞の診断に有効な検査です。親指ほどの太さの器具を膣に挿入するため圧迫感を少し感じることがありますが、痛みはほとんどありませんのでご安心ください。
MRI検査
子宮内膜症の病巣がどの程度広がっているか、より詳細に確認するための画像診断として行われます。
※当クリニックでMRI検査が必要と判断した場合は、提携する専門の医療機関をご紹介いたします。
子宮内膜症の治療方法
子宮内膜症を治療するには、主に以下の3つの方法があります。
- 対症療法
- 薬物療法
- 手術療法
それぞれの方法について、詳しく解説していきます。
| 対症療法 |
腹痛など子宮内膜症で発生する痛みを和らげる方法です。 鎮痛剤や漢方薬などを用います。ホルモン剤に抵抗がある方や、痛みを抑えたい方に適しています。 |
|---|---|
| 薬物療法(ホルモン療法) |
低用量ピルや黄体ホルモン製剤を服用する方法です。 子宮内膜症の進行と痛みの両方の抑制が期待できます。手術を希望されない方で、症状をコントロールしたい方に適しています。 |
| 手術療法 |
腹腔鏡手術で病巣や癒着した部分を取り除く方法。 重い症状がある方、薬物療法で効果が得られなかった方、早期の妊娠を希望する方などに検討される方法です。 |
子宮内膜症の治療では患者様の症状や年齢、妊娠希望の有無などをお伺いし、治療方針を考えていきます。
なお、当クリニックでは漢方薬やホルモン製剤での薬物治療を中心に行っており、ご希望に応じた治療方法の提案も可能ですので、受診の際にご相談ください。
子宮内膜症の原因は「性行為のしすぎ」は本当?
子宮内膜症の原因は「性行為のしすぎ」と聞いたことはないでしょうか。インターネットで調べると、そのような文言が見られることがあるため、不安を感じることがあるかもしれません。しかし、これは誤りです。性行為の回数と子宮内膜症に因果関係はなく、病気を引き起こす原因になることはありません。
子宮内膜症の原因は?
子宮内膜症の原因はいくつか仮説がありますが、現在有力なものは「月経逆流説」です。これは、本来月経で排出されるべき経血の一部が卵管から逆流し、骨盤へ入った内膜様組織が腹腔内で定着するという説です。経血の逆流自体はよくみられるため、子宮内膜症は多くの女性に発症リスクが考えられます。
子宮内膜症の検査や治療はかえでレディースクリニック福岡博多へご相談ください
子宮内膜症は決して珍しい病気ではありません。子宮内膜症は月経痛や経血量の増加など、普段の月経とは少し違いがある程度の症状が主であるため、自覚症状を感じていたとしても「今月は普段よりも調子が悪いかもしれない」くらいに楽観視してしまい、見過ごす可能性が高い病気です。
いつもと違う症状が続く、または月経のたびにひどくなる、月経以外の時期にも痛みが続く場合は、子宮内膜症の可能性があります。治療を受けずに放置すると重症化リスクがあるため、気になる症状を感じた場合はすぐに検査を受けましょう。
かえでレディースクリニック福岡博多では、患者様お一人おひとりに寄り添った丁寧な診察と検査を行い、子宮内膜症の診断を行っています。痛みにお悩みの方、病気に不安を抱えている方は、まずは当クリニックへお気軽にお越しください。
子宮内膜症についてよくあるご質問 Q&A
Q.
子宮内膜症は完治しますか?
女性は閉経までに女性ホルモンの影響を受けることから、子宮内膜症を完全に治すことは難しいといえます。そのため、症状をコントロールしながら付き合っていく病気です。たとえ薬物治療や手術で症状が改善しても、治療を止めると再発する恐れがあるため、閉経まで定期検診を受けながらご自身の体の状態を把握しておくことが大事です。
Q.
子宮内膜症になると妊娠が難しくなりますか?
子宮内膜症の方の約30~50%に不妊がみられるといわれますが、妊娠できなくなるわけではありません。早期発見・治療を進めていれば、自然妊娠も可能です。将来妊娠を希望される方は受診の際に医師と相談し、治療計画を立てましょう。
Q.
子宮内膜症治療中の性交渉は可能ですか?
子宮内膜症でも性交渉は可能です。しかし、性交痛が症状として現れることがあります。痛みがある場合は無理せずに、パートナーと話し合った上で医師と相談し、治療を進めることをおすすめします。
Q.
子宮内膜症を早期発見するポイントは?
自身の健康状態や月経周期、普段の月経痛の重さなどを把握し、「いつも違う」ことに早く気づくことが重要です。
紹介したセルフチェックリストなどを参考にして、こまめに健康状態を確認しましょう。少しでも異変がみられたら、医療機関に相談してください。