中絶薬とは?副作用や価格について
かえでレディースクリニック福岡博多

Abortifacient

予期せぬ妊娠に、一人で不安を抱えていませんか。中絶を検討されている方にとって、厚生労働省が2023年に承認した経口中絶薬「メフィーゴ®パック」は新しい選択肢ですが、手術同様に副作用などのリスクも存在します。

本記事では、中絶薬の仕組みや費用、手術との違い、そして当クリニックの考え方を解説します。

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目次

中絶薬(メフィーゴパック)とは?

中絶薬(メフィーゴパック)とは?

経口中絶薬とは、服用のみで人工妊娠中絶を行う薬剤です。国内では2023年4月に初めて、ラインファーマ社の「メフィーゴパック」が、厚生労働省から正式に承認を受けました。

メフィーゴパックは「ミフェプリストン」と「ミソプロストール」という2種類の薬剤がセットになっており、この2剤の投与方法による人工妊娠中絶は、WHOで推奨されている中絶方法でもあります。

対象は妊娠9週0日までの方で、それ以降の服用は行えません。

参考: メフィーゴ®パックとは|ラインファーマ株式会社

中絶薬の費用

中絶薬の費用はどれくらい?

中絶薬の購入費用は、約10~20万円(2026年2月現在)です。これには、事前の診察料や検査代、さらに服用後の経過観察にかかる管理費などが含まれます。

薬剤は登録された医療機関にのみ販売されており、安く済ませたいからといって、個人で薬のみを購入することはできません

また、中絶手術と同様、自由診療(保険適用外)となるため、費用は全額自己負担となります。

多くの方が「薬の方が手術よりも安いのでは」と考えがちですが、実際にはそうではありません。当クリニックが実施している手術費用と比較しても、中絶薬の方が高額になるケースや、ほぼ同等の費用感になることが少なくありません。

※国内での承認からまだ日が浅いため、今後の医療体制の整備や普及状況によって、各クリニックでの費用設定が変動する可能性もあります

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中絶薬はどこの病院でも
処方してもらえる?

国内で承認された経口中絶薬ですが、どこの産婦人科でも処方を受けられるわけではありません。

日本国内では、都道府県知事から指定を受けた「母体保護法指定医」による処方が法律で義務付けられています。

また、服用後に起こりうる大量出血や不全流産(胎児や付属組織が完全に排出できず、子宮内に残っている状態)といった緊急事態に対し、迅速かつ適切な対応ができる医療体制(入院設備やバックアップ体制など)を整えることも求められています。

そのため、現時点では一部の限られた医療機関のみで取り扱われているのが現状です。

参考: 経口妊娠中絶薬に関する注意喚起について|東京都健康安全研究センター

かえでレディースクリニック福岡博多では中絶薬の取り扱いはございません

かえでレディースクリニック福岡博多は、母体保護法指定医在籍の婦人科ではありますが、現在、経口中絶薬の処方は行っておりません

患者様の心身へのご負担や副作用・リスクなどを総合的に判断し、吸引法もしくはソウハ法による中絶手術のみを実施しています。

通販サイトや個人輸入
での購入はできません

経口妊娠中絶薬は、厚生労働省によって個人輸入が制限されています。通販サイトや個人ブローカーを通しての購入はできません。

インターネット上で流通している薬剤は、偽造薬や有害な不純物が混入した粗悪品である可能性が極めて高く、服用することで重篤な健康被害や後遺症を招く危険があります。自己判断での使用はせず、必ず医療機関に相談してください。

ご自身の身体と未来を守るために、薬剤・手術どちらも、中絶は必ず資格を持つ医師の診断と管理のもとで行いましょう

中絶薬は入院なしで服用できる?

原則として、入院可能な有床施設での使用が求められており、2剤目の服用後は胎嚢が排出されるまで入院または院内待機が基本です。

しかし、厚生労働省の留意事項(令和6年11月29日改正)により、患者本人が自宅での経過観察を希望し、かつ以下の条件をすべて満たす場合に限り、帰宅が許可される運用が示されています。

  • 通院の容易さ: 当該医療機関から半径16km以内の場所に居住していること
  • 緊急対応: 医療機関が所在する二次医療圏または周産期医療圏内であること
  • 連絡体制: 異常時に医療機関へ常に連絡できる体制が整っていること

参考: いわゆる経口中絶薬「メフィーゴ®パック」の適正使用等について|厚生労働省

中絶薬の服用方法

中絶薬の服用方法

経口中絶薬は、身体への影響が大きい薬剤であるため、厳格な管理のもとで服用する必要があります。自己判断での服用はできず、必ず医師の目の前で、定められた手順を守って使用することが義務付けられています。

服用は以下の2ステップで行われます。

STEP
01

1剤目:
ミフェプリストンの服用

まず、妊娠の継続を止める働きのある「ミフェプリストン」1錠を、医師の対面管理のもとで内服します。

STEP
02

2剤目:
ミソプロストールの服用

1剤目の服用から36~48時間後に、子宮を収縮させる「ミソプロストール」4錠を服用します。錠剤を頬と歯茎の間に含み、30分かけてゆっくりと粘膜から吸収させます(バッカル投与)。残った場合は飲み込みます。

自宅待機後の注意点と
再診の重要性

入院なしの自宅待機を選択した場合であっても、2剤目の服用から1週間以内の再診は必須です。出血が著しく強い場合や、内容物の排出が確認できない場合は、1週間を待たずに受診の必要があります。

薬剤による中絶が不完全であった際には、最終的に外科的な追加処置が必要になるケースもゼロではありません。また、自宅で内容物が排出された場合は、医療機関へ持参することが推奨されています。

中絶薬の副作用

服用後は、出血、下腹部痛、吐き気、発熱、めまい、頭痛などの副作用が生じる可能性があります。

特に出血は月経より多く、長く続く傾向があり、稀に大量出血で輸血や外科的処置が必要になるケースも存在します。

副作用の程度には個人差があるため、安全確保のために必ず医師の管理下で服用することが義務付けられています。

中絶薬の失敗率は?
必ず中絶できる?

中絶薬を使用しても、必ずしも100%中絶が完了するとは限りません。国内第Ⅲ相試験(120例)では、2剤目(ミソプロストール)投与後24時間以内に中絶が完了した割合は93.3%でした。

これは、残りの約7%の方は薬だけでは中絶が完了せず、不全流産(内容物が一部残ってしまう状態)や妊娠継続といった「成功しなかった状態」になる可能性があることを意味しています。

その場合は、さらに時間を置いて自然排出を待つか、外科的な追加処置(手術)を改めて受ける必要があります

一方で、当クリニックでも実施している中絶手術(吸引法)は、手術により妊娠が終了しない確率は低いと考えられています。

中絶薬と中絶手術
との違いを比較

比較項目 経口中絶薬 中絶手術(吸引法)
費用

10万円~20万円程度

(薬剤+入院/管理費など。ただし、管理・再診・追加処置の可能性あり)

10万円~20万円程度

(手術+麻酔代など)

完了までの時間

数日(2回の服用が必要)

処置10〜15分で日帰り可能

確実性(成功率)

約93%(追加処置の可能性あり)

一度の処置で高い確率で完了

痛みへの配慮

強い月経痛のような痛みが数時間続く

麻酔により処置中の痛みは抑えられる

対象となる時期

妊娠9週0日まで

妊娠12週未満

経口中絶薬を選ぶ前に知っておきたいこと

経口中絶薬は「お薬を飲むだけ」というイメージから、手軽で安全な方法だと思われる方も少なくありません。

しかし、医学的な視点で手術と比較した場合、考慮すべき点が多いのも事実です。

まず大きな違いは、時間的な負担です。手術が日帰りで完了し、処置自体も短時間で終わるのに対し、経口中絶薬は服用から完了までに数日を要します

また、経口中絶薬は、薬剤の作用で子宮を収縮させるため、強い下腹部痛が長時間続くケースが一般的です。また、重度の子宮出血で失神に至った症例も、稀ではありますが報告されています。一方、手術の処置中は麻酔を使用し、出血も最短時間かつ少量で済むため、痛みや身体に配慮されています。

また、薬の場合は排出された内容物を自ら目にすることになるため、精神的な負担を感じる方もいらっしゃいます。

一方で、手術や麻酔に伴う合併症のリスクをどうしても避けたいという方にとって、薬剤による選択肢があることは大きなメリットです。

ご自身の体調や何を最優先にしたいかを踏まえ、医師と十分に相談した上で、納得のいく選択をすることが何より大切です。

ご相談はかえでレディースクリニック福岡博多へ

予期せぬ妊娠により、お一人で悩み、行き場のない不安を抱えていらっしゃいませんか。

現在、日本で選択できる中絶方法には、経口中絶薬と中絶手術の2つがありますが、それぞれの違いやご自身の状況を鑑みて、どちらが最善の道なのか迷われるのは当然のことです。

かえでレディースクリニック福岡博多では、産婦人科歴25年以上の母体保護法指定医が患者様のご負担を第一に考え、吸引法による中絶手術を行っております

医師、スタッフ全員で痛みや副作用のリスクを最小限に抑えるよう配慮し、患者様に納得いただける医療体制を整えています。

プライバシーに最大限配慮した環境を整えておりますので、一人で抱え込まず、まずは当クリニックへご相談ください。

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よくあるご質問 Q&A

Q.
中絶薬はどんな人に向いていますか?
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中絶薬は、妊娠9週0日までであること、数日にわたる経過観察が可能であること、出血や腹痛に自宅で対応できる環境が整っている方に向いています。一方で、仕事や家事などで長く休めない方、短期間で処置を終えたい方には、日帰り手術のほうが負担が少ない場合もあります。

Q.
中絶薬は薬局で買えますか?
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いいえ。日本では中絶薬は「母体保護法指定医」の管理下でのみ使用が認められており、薬局で購入することはできません。個人輸入や非正規ルートの薬は、偽造薬や重大な健康被害のリスクがあるため、必ず医療機関を受診してください。

Q.
中絶薬と手術、身体への負担はどちらが少ないですか?
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一概にどちらが楽とは言えません。中絶薬は外科的処置が不要な一方、強い腹痛や出血が数日続くことがあります。手術は術前処置や麻酔などの負担があるものの、手術自体は短時間で終わり、当日中に帰宅できるため、体調管理やスケジュール面での負担が少ないと感じる方もいらっしゃいます。

Q.
中絶薬が効かなかった場合はどうなりますか?
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中絶薬はすべての方で確実に完了するわけではなく、一定の確率で不全流産となることがあります。その場合、追加で外科的処置(手術)が必要になります。